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世界一高価な木炭とは?
世界一高価な備長炭とは?
で調べてみると紀州備長炭が世界一高価な備長炭でした
備長炭の発祥である紀州備長炭は、そのブランド力もあって高値がつきます。たとえ同じ性能の備長炭があったとしても紀州備長炭ほどの高値は付きません。そのためブランド品と同様に「高すぎる」という側面もあります。
また、森林を破壊しないよう丁寧に必要な原木のみを伐採する日本古来の方法は、外国産の備長炭と比べるととても高価なものとなっています。
では、紀州備長炭といえるのはどのようなもの名でしょうか?
そもそも、紀州備長炭とは製炭方法と産地によって規定されています。
そのため、同様の備長炭であっても昔から受け継がれた製炭方法により、紀州(和歌山県・奈良県)で生産されない限り紀州備長炭という名を使うことは出来ません。
※現在「紀州備長炭」という名は、和歌山県木炭協同組合により商標登録されており使用には権利が必要です。
また、原木が何であるという規定はないので原木の種類は特定できません。
紀州備長炭は江戸時代に紀州で発明され、今までになかった高性能な木炭として大変人気商品となりました。江戸を始め多くの地方に流通し、紀州藩の大きな財源となりその製炭方法は藩の機密事項とされていたそうです。紀州備長炭の名はその当時に炭問屋であった「備長屋長左衛門」という人がその名付け親と言われています。
つまり、備長炭は紀州で発明され日向備長炭(宮崎)、土佐備長炭(高知)、東北地方などなど全国各地に広がり、現在では中国やマレーシアなど外国にまで広がったものです。
そのため、備長炭といえば「紀州備長炭」といわれるほど有名になり、その名に恥じないよう現在も品実を重視した生産を続けています。他の地域では大量生産できるよう製炭方法を変えたり地方独自の方法を取り入れますが、紀州備長炭は昔からの伝統的な製炭方法を変えることなく脈々と伝統と技術を受け継いでおり、紀州備長炭ブランドを築いています。
窯出しの時は観光客で賑わう事も
なぜ、江戸時代から高く評価されたのか?
それは何と言ってもこの火力と強烈な遠赤外線で炎が立ちにくく対流熱が少なく大変長時間燃焼する事です。
多くの炭火焼料理で高く評価られ料理人が好む木炭として人気を博したのです。
※これはあくまで絶対数の多さで、調理や方法によって良い木炭の定義は異なります。
紀州備長炭はその火力から、ほとんどの人が高温!であると勘違いしています。
販売されている方はほとんど?生産者でさえ勘違いしている方のおられるほどです。
中には紀州備長炭の窯の温度は1000度に達するなどの表現も見かけますが・・・実は大きな勘違いで窯の温度もせいぜい1000度ほどです。
炭火料理に必要な高火力とは主に赤外線量が多いという事であって、炭火が高温であるということではありません。
紀州備長炭は比重が大きく、つまり高気密で炭の内部に空気の通り道が少ないのです。
そのため、低温で長時間燃焼できるのです。
炭素が熱に変わるのは炭素(C)が酸素(O2)となるべく急速に接触して、二酸化炭素(CO2)に変わらなければならないのですが、紀州備長炭は高気密で炭素酸素が接触しにくいのです。
なるべく同じ条件となるよう同じ七輪で、同じ時間経過で温度を計測しますと・・・
紀州備長炭は炭素が高気密であるため熱伝導率が非常に高く、炭全体がまるで鉄を赤熱させた時の様な光(赤外線)を放ちます。そのため高火力(赤外線が多い)を発揮します。
これは黒炭の燃焼と対照的なものです。白炭と黒炭の燃焼は紀州備長炭炭本舗さんのホームページをご覧ください。
紀州備長炭は着火しにくい木炭です。※最も着火しにくい木炭は「オガ炭」です。
着火しにくい理由は2つで、内部に空気が通らないことと、熱伝導率が高い事です。
大きな丸太より薄い板の方が着火しやすいのと同様に、空気の通りにくい備長炭は丸太と同様で着火しにくいのです。
また、熱伝導率が高いため黒炭のように炭の一部だけが高温にならず、炭全体が高温になるまで着火しないのです。
そのため一端着火し始めると一気に炭全体が赤く着火します。
※これらの現象はカシよりウバメガシの紀州備長炭の方がより顕著に現れます。
備長炭は一度完全に着火させてから、灰をかけて消火させています。
そのため樹液成分などの残留が極めて少なく、炭素純度が高いのです。
そのため煙が出ず、臭気もほとんどありません。